もうひとつの「マナラ」の日

前回ご紹介したマナラ(Mannele)。
12月6日のサンニコラの日の
お菓子であるとお伝えしました。

実はもうひとつ別に
マナラに因んだ日があります。
11月30日「聖アンデレ」の日です。
聖アンデレはイエスの使徒のひとり。
この聖人の名に由来する
「Andréas」は、
ギリシャ語で男性を意味する
「anthropos」に通じる言葉ですが、
アルザスではこの日にも
マナラをやり取りする風習が
あったようです。

1862年ごろの文献にも、
「少年たちが、学校の女性教師に
マナラをプレゼントする」との
記述があり、
或いは結婚相手を望む
若い女性がこの日にマナラを作る…
といった習慣もあるようです。

いわゆる結婚祈願…?
そう言えばアルザスのアイコンである
木組の可愛い家の鎧戸にも
時折りハート型のくりぬき模様が
見られますが、
一説によるとこれは
「この家には未婚の女性がいます」
というサインだと聞きました。
(結婚したら鎧戸を交換するの?
…という無粋な議論は
やめておきます😅)

いずれにしても、
このお菓子と共に
本格的なノエルの季節を迎える
アルザスの村々。
毎年11/30-12/6の期間には
特に沢山のマナラが焼かれ、
新年のガレットデロワに
主役交代するまで、
ブーランジェで出会うことができます。

ボナペティ フランス! ~フランス地方と家庭のお味の世界へようこそ~

フランスの地方には素朴で豊かな魅力がいっぱい! 地方料理や地方菓子にも その土地ならではの味わいがあります。 キーワードは「ボナペティ!(BON APPETIT=いただきます!)」 一緒にフランスのおいしい旅に出かけてみませんか? 歴史や風土に思いを馳せながら頂く ママンのお味はきっと格別♪ レッスンやコラムを通じて そんなフランスを一緒に学んで、一緒に作って、一緒に味わいましょう♥

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