冬のご馳走ベッコフ

Baeckeoffe(ベッコフ)を
作りました。
Bäckeoffe 
…と綴られることもある
アルザスを代表する
郷土料理のひとつです。
ベッコフとは「パン屋のかまど」を
意味するアルザス語ですので、
本によっては
Potée boulangère (パン屋風ポテ)
と紹介されることもあります。
(ちなみにポテとは
ポトフ🐄の豚肉🐖版とお考えください。)

ところで何故パン屋のかまどなのでしょう?
それは生活の習慣に由来します。
かつてアルザスの主婦にとって
月曜は洗濯の日でした。
お休み明けの月曜は
他の家事仕事も沢山!
…というわけで、
忙しい主婦たちは
洗濯物の山を抱えて
村の共同洗濯場に向かう途中、
鍋に仕込んだベッコフを
パン屋に預けて、
仕事の間に煮込んでもらい、
帰りにピックアップして帰って
家族の食事としたのです。

パン屋のかまどを利用するスタイルは
アルザスに限ったことではありませんが、
時間と労力をを効率よく使う
主婦の知恵が生んだお料理ですね。

このベッコフ、
肉と野菜をひと晩白ワインで
マリネしてから、
専用の鍋で煮込みます。
鍋蓋と本体の境を
小麦粉を練ったものでシールして
水分の蒸発を防ぐのが特徴。
肉は豚牛羊の3種を使うのが
クラッシックなスタイルです。
かつて現地で頂いた時、
蓋を外した時に
フッと羊肉が香ったのを
よく覚えていますよ。
(実は私は羊が苦手😅)

専用鍋は
主にスフレンハイムという村で
焼かれる素焼きの鍋。
アルザスらしいモチーフの
絵柄で彩られているのがかわいい❤️
もちろん専用鍋でなくても
ストウブなどオーヴン対応の鍋で
作ることができます👍
素焼きのものを使うと、
底の気泡から
程よく水分が抜けるようで
いい感じに仕上がりますが、
案外日本の土鍋でも出来そう!

現地のレストランでは
通年いただけますが、
やはりこのお料理が似合うのは
寒〜い冬ですね❤️

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