気分はそろそろベラベッカ🎄

ハロウィンに染まった10月が終わり、
クリスマスを意識する
11月を迎えましたね。
1年経つのは本当に早いものです。

フランス地方菓子の世界でも
クリスマス(仏:ノエル)を
意識するものが幾つかありますが、
アルザスのベラベッカもそのひとつ。
(写真は
クリスティーヌ=フェルベールさんの
ベラベッカです)

Berawecka…
現地語で「洋梨のパン」を意味する
このお菓子は、
洋梨はじめ、沢山のフルーツに
ナッツやスパイスを
ぎゅっとひとつにまとめた
濃厚でリッチな味わいです。

ドイツのシュトーレンは
よく知られていますが、
ベラベッカも同様に、
クリスマスや新年を待つ間
少しずつ楽しむお菓子です。
ここ数年日本での注目も
高まっているように感じます。

アルザスの各家庭の庭で
季節ごとに実を付けるフルーツを
一年かけて保存し、
その年の恵みをお菓子として
完成させるベラベッカ。
アルザスはドイツと国境を接し、
古くからライン川を通じて
外からの物資も行き交う土地柄で、
スパイスや南国系のフルーツも
生活に彩りを添えることも。
そんな一面もお菓子に盛り込まれ、
お味だけでなく、歴史や風土も
味わうことのできる
魅力あふれる一品なのです。

2年前に訪れた冬のアルザスで
ベラベッカの食べ比べをしましたが、
それぞれに特徴のあるお味を
楽しんだ思い出は今も鮮明です。

その中で最も感動したのが
冒頭のお写真のベラベッカ。
ドライフルーツなのに
フレッシュ感いっぱいで、
私の目指す目標となりました。

私もこのお菓子と向き合って
何年か経ちます。
初めの頃は安定したお味を
目指していましたが、
このお菓子の背景を知り、
少し考えが変わってきました。

一年の恵みの凝縮…
果物の出来はその年によって異なります。
その年にはその年なりの
お味があって良いはず…
自分が手がける材料はほんの一部ですが、
それがその年のお味につながる…
そんな気がします。
これは昨年の私のベラベッカ。
今年は春先〜初夏に柑橘のピールを
普段より多く仕込みました。
洋梨のドライは、
昨年とは異なる仕上がりです。
それらにスパイスが重なって、
また去年と違った表情に
仕上がるに違いありません。

さあ、
ボチボチ仕込みを始めましょう♪

ボナペティ フランス! ~フランス地方と家庭のお味の世界へようこそ~

フランスの地方には素朴で豊かな魅力がいっぱい! 地方料理や地方菓子にも その土地ならではの味わいがあります。 キーワードは「ボナペティ!(BON APPETIT=いただきます!)」 一緒にフランスのおいしい旅に出かけてみませんか? 歴史や風土に思いを馳せながら頂く ママンのお味はきっと格別♪ レッスンやコラムを通じて そんなフランスを一緒に学んで、一緒に作って、一緒に味わいましょう♥

0コメント

  • 1000 / 1000