サヴォワ地方のタルティフレット
10月のお料理レッスン
【ア・ターブルの会】では
サヴォワ地方のお料理を紹介しました。
(写真はWikipediaよりお借りしました)
赤で塗りつぶしたあたりがサヴォワ県。
スイスとの国境近く、
アルプスの麓近い高原に位置し
オーヴェルニュ・ローヌ=アルプ地域圏に
属しています。
乳製品の美味しさで知られ、
郷土料理にもチーズがたっぷり使われます。
その一つが今回ご紹介した
Tartiflette(タルティフレット)
ジャガイモ・玉ねぎ・ベーコンの
黄金トリオ(笑)をクリームと合わせ、
ルブロションという
土地のチーズをのせて焼き上げます。
今回はクリームの代わりに白ワイン、
ルブロションの代わりにブリーを使用。
ルブロションは生乳由来の
セミハード系のフロマージュで、
エピセアという松科の木の板上で熟成。
ほんのりオレンジ色の外皮と
独特の香りが特徴です。
干し草の香りとかナッツの香りなどと
よく言われますが、
熟成が進んだり加熱すると
香りもより強調されます。
私の家族は「牛舎の匂いがする」と(笑)
このルブロション、
かつてこの地方では
搾乳量に応じて課税されており
毎日検査官がチェックしたのですが、
農家は減税対策で半分のみ搾って申告。
午後に残りを搾るという
知恵(?)を働かせ、
そのお乳をフロマージュに
高脂肪の2番搾りが
美味しいルブロションを
産んだと言うわけです。
ちなみにreblochi(ルブロシ)とは
この土地の言葉で「二度搾る」を意味し、
チーズの名前もそこに由来します。
この日のお料理はこのほかに
Saumon à la grenobloise
(サーモンのグルノーブル風)
グルノーブルソースというと、
焦がしバターにケッパーとレモンを
合わせて作りますが、
そこにこの地方特産のクルミを混ぜました。
サーモンの下には
椎茸のスライスを敷き込んで、
秋の香りたっぷりに。
グルノーブルのクルミは
ペリゴール産とならんで
AOP認証のおいしさです。
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