パン・ド・ジェーヌのお話

Instagramでご紹介した
「コロンビエ」に似た顔のお菓子。
名前を「Pain de Gêne 」と言います。
「ジェノヴァのパン」という意味。

…と言っても
イタリアから伝わったのではありません。
生粋のパリっ子です!

1855年のこと、
パリのお菓子の名店「シブースト」で
見習いがアーモンドをすりつぶしたものを
焼いてみたところ、
とても美味しかったことで
生まれたお菓子…
当時は「L’ambloisie 」
(ランブロワジー)と呼ばれていました。

それから数年経ち、
シブーストのシェフが
パリの別の名店にこれを持参したところ、
アーモンドの香り高さから
ジェノヴァでのフランス軍を
支えたアーモンドのエピソードを思い出し、
菓銘を変更したのだそうです。
(詳しくは大森由紀子先生の
『フランス菓子図鑑』をご覧ください)

そんな背景を持つだけあり
アーモンドの香りや味わいを
堪能できるこのお菓子、
昔は量り売りされていたと
文献にも見られます。
フランス人に尋ねたところ、
今ではほとんど見かけないなぁ…
とのことですが、
生地のベースは
様々な焼き菓子に形を変えて
現在に伝わっているのでしょう。

今回はマンケ型を使いましたが、
本来はウネのある型…
タルト型のような…
で焼かれていたようで、
日本の昔懐かしい紙型のマドレーヌは
このお菓子の形に由来しているそうですよ。

フランス菓子図鑑 お菓子の名前と由来・大森由紀子 (著) - 世界文化社|書籍・ムック

大森由紀子 (著)定価:2,200円(税込)ISBN:978-4-418-13219-5A5判 184ページスイーツ・マニアのためのビジュアル版お菓子便利帖!マカロン、パリ・ブレスト、オペラ、ガレット・デ・ロア……お菓子に秘められた物語をご存知ですか? 誕生秘話から生地やクリームの種類など熟知したい基本用語まで。【担当編集者からオススメの一言】 スイーツ・マニアのためのビジュアル版ガイド本。 本書にはお菓子のレシピはありません。フランス菓子の代表的な 100余点を厳選、それぞれのお菓子の名前の由来や歴史を解説。 華麗なお菓子を観賞、かつ深く学習するための図鑑です。 それぞれのストーリーから派生する人名録や、 クリームや生地の種類など、コラムも併記。 楽しく眺めるうちにスイーツ力(りょく)がつく一冊。 昨今は女子はもちろんですがスイーツ男子も頑張っています。 ワイン同様、スイーツにも物語と歴史がたっぷりあるので 男子がのめりこむのもむべなるかな……です。 執筆はスイーツ界でもその名を知られる大森由紀子さん。 収録菓子の製作担当も日仏の名店、名パティシェぞろいです。【著者プロフィール】 大森由紀子●おおもり ゆきこ フランス菓子・料理研究家。  パリ国立銀行東京支店勤務後、パリの料理学校で料理と お菓子を学ぶ。フランスの伝統菓子、地方菓子など、 ストーリーのあるお菓子や、田舎や日常でつくられる ダシをとらないフランスのお惣菜を 雑誌、本、テレビなどを通して紹介している。 『わたしのフランス地方菓子』(柴田書店)、 『フランス地方のおそうざい(柴田書店)、 『パリスイーツ』(料理王国社)、 『物語のあるお菓子』(NHK出版)、 『ママンの味、マミーのおやつ』(文藝春秋)など著書20冊以上。 フランスの伝統&地方菓子を伝える 「ル・クラブ・ド・ラ・ガレット・デ・ロワ」の理事、 スイーツ甲子園審査員&コーディネーターを務める。定価:980円(税込)

www.sekaibunka.com

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