タルティフレット
スイスやイタリア国境に近い
アルプスの山間のエリアは
サヴォワ 地方と呼ばれます。
じゃがいもやチーズを使った
郷土料理も多く見られます。
Tartiflette (タルティフレット)も
その一つ。
じゃがいも、玉ねぎ、ベーコンを
白ワインで軽く煮て、
ルブロションという土地のチーズを
トッピングして
グラティネします。
ルブロションはこんなチーズ。
AOCの認定を受けた
白黴タイプのチーズで、
その生産は中世に遡ります。
ルブロションとは
「2度搾乳する」という意味。
その昔、1日の搾乳量に応じて
納付金が課せらるため、
牧場主は役人の目を誤魔化すために
チェック時には全量を搾りませんでした。
役人が帰った後に搾られた
2度目の牛乳は、
量こそ少ないものの脂肪分が多く、
そこからルブロションが作られました。
トウヒ(マツ科の植物。仏語でエピセア)の
板の上で熟成させるため、
その風味とオレンジ色が移るのが特徴。
農家製は
中心に緑色のカゼインのメダルが付けられ、
工場製は赤いメダル…と
区別されています。
上写真のルブロションは
中心がうっすら緑色で、
農家製であることがわかりますね。
風味はなかなか癖があり、
好みが分かれるかもしれません😅
鼻の効く息子に言わせると
「牛の体とか、藁とかを含めた
牛舎の匂いがする」のだそう。
タルティフレットに仕上げると、
トロリとクリーミーながら、
白ワインの酸味と合って
思ったより軽い仕上がりです。
ご家庭ではカマンベールを使うと
手軽でいいかもしれませんね。
0コメント